オーバーエイジ枠はいる?いらない?日本サッカーにおけるパリオリンピックの位置づけとは

スポーツ

いよいよパリオリンピックが近づいてきましたね。

陸上競技やレスリング、柔道、バスケットボール、バドミントン、卓球、体操、水泳など注目競技は非常に多いですが、世界最大のスポーツの1つである「サッカー」も大きな注目を集める競技の1つとなっています。

男子サッカーも当然ながら大注目ですが、大きな論点となっているのが「オーバーエイジ問題」です。

オリンピックのサッカー競技では、23歳以下の選手に参加資格がありますが、24歳以上の選手も各国3名まで参加できます。

これが「オーバーエイジ」といわれるものです。

この記事では、そんな「パリオリンピックの男子サッカーにおけるオーバーエイジの必要性」について解説していきたいと思います。

オーバーエイジ枠を使用すれば戦力はUPするが・・・

近年の日本サッカーは、7大会連続でオリンピックに出場していて、パリオリンピックで8大会連続出場となります。

過去7大会のうち2大会のみとなっています。

1996年アトランタオリンピックと2008年北京オリンピックです。

アトランタではブラジルを破る「マイアミの奇跡」を起こしたものの、決勝トーナメントを逃していて、北京では3戦全敗でグループリーグ最下位となりました。

オーバーエイジ枠を使用した大会では、ロンドンと東京で4位、シドニーではベスト8と好成績を収めている大会もあることから、今回のパリオリンピックも「オーバーエイジ枠を活用すべき」といった声が挙がっています。

確かに、A代表の主力である遠藤航(リバプール)や守田英正(スポルティング)、板倉滉(ボルシアMG)、冨安健洋(アーセナル)、町田浩樹(サンジロワーズ)、伊藤洋輝(シュツットガルト)といった選手の中から3人がオリンピック代表に加われば、戦力は確実にUPすることでしょう。

しかし、それでも「オーバーエイジ枠を活用しない方が良い」といった声が日に日に大きくなっているのも確かなのです。

オーバーエイジ枠を活用すべきではない理由

パリオリンピックでオーバーエイジ枠を活用すべきではないと考えているサポーターが多いのは、主に以下のような理由があるからだと思われます。

①若手にとっての貴重な経験を奪ってしまう

過去の大会でオーバーエイジ枠を活用しなかった北京オリンピックでは3戦全敗したものの、その大会で経験を積んだ本田圭佑や内田篤人、長友佑都、岡崎慎司、吉田麻也、香川真司といった才能豊かな若手選手が欧州サッカーで大躍進した。

彼らが主力となったブラジルワールドカップはグループリーグが敗退となりましたが、ロシアワールドカップではベスト16に進出し、決勝トーナメント1回戦でデ・ブライネなどを擁する優勝候補のベルギーを大いに苦しめるなど、ワールドカップで確かな爪痕を残しました。

北京オリンピックでの経験が確実に活きたといえるでしょう。

そのため、今回のパリオリンピックでも、オーバーエイジ枠を活用せずに藤田譲瑠チマや松木玖生、高井幸大など将来のA代表候補たちに経験を積ませるべきと考えるサポ―ターが多くなっているのです。

②A代表を優先すべき

今回のパリオリンピックでは、出場資格のある久保建英(レアル・ソシエダ)が不参加を表明しています。

6月に行われるワールドカップアジア2次予選の2試合には出場するため、A代表を優先する形だといえます。

現在の日本代表は、アジアカップでは早期敗退したものの、ドイツに2連勝するなど世界のトップグループとも対等に戦える戦力となりつつあります。

つまり、2026年北中米ワールドカップでベスト8以上の成績を本気で目指すならば、A代表の主力選手たちを酷使させないといった配慮も必要となるわけです。

遠藤航や守田英正、板倉滉、冨安健洋は間違いなく北中米ワールドカップでもメンバーに選出される選手たちです。

今シーズン戦い抜き疲労が溜まった状態でパリオリンピックに参戦すれば、来シーズンも疲労が完全には抜けない状態でスタートすることになり、北中米ワールドカップに悪影響が及ぶ可能性もあります。

冨安健洋は怪我の多い選手であるため、パリオリンピックで怪我をする可能性も高まります。

現在の日本サッカーは、オリンピックに力をそそっぐのではなく、A代表優先といったスタンスで強化していくべきなのです。

それゆえに、オーバーエイジ枠にA代表の主力を呼ぶという選択肢に対して反対する声が大きくなっているというわけです。

まとめ

今回は、「パリオリンピックの男子サッカーにおけるオーバーエイジの必要性」について解説してきました。

パリオリンピックも近づき、オーバーエイジ問題も解決しなければならないわけですが、メリットとデメリットの両方がある問題なだけに難しい判断となります。

果たしてオーバーエイジの参戦はあるのか?

参戦するならば誰が選出されるのか?

その動向に注目しましょう。

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