一昔前のA代表の試合を見ているかのような試合だった。
U-23日本代表は22日、カタールで行われているU-23アジアカップのグループステージでU-23韓国代表と対戦したが、0-1で敗れてしまった。
チャンスは多く作り出せたが、フィニッシュの部分で精度を欠き、1点も奪うことができなかった。
嫌な流れとなった後半にCKからワンチャンスを決められ、試合自体は優位に進めながらも勝利を逃してしまったのです。
この記事では、「パリオリンピックに出場できない可能性が高まったU-23日本代表」について解説していきたいと思います。
チャンスは作るも決定力なく得点は奪えず
1位通過を決める重要な一戦となった韓国戦でしたが、結果は0-1の敗戦となりました。
松木玖生や山本理仁、藤田譲瑠チマといった中盤の主力たちをベンチスタートにするのはかなり意外でしたが、これは決勝トーナメントを睨んだローテーション策であるため、悪くない選択肢だといえるでしょう。
韓国のカウンターに苦戦する場面も多々ありましたが、それでも日本は中盤を支配して多くのチャンスを作っていきます。
しかし、内野航太郎や後半途中から出場した細谷真大などのFW陣がことごとくチャンスを外し、結局90分間で一度も得点が奪えなかったのです。
特に細谷は、最低でも1本は決めなければならないほど決定的なシュート場面が多かったので、まさに「失望」といったところでしょう。
これはかなり深刻な状態だといえます。
ちなみに第2節のU-23UAE代表との試合でも、26本ものシュートを放ちながらも2得点に終わっています。
しかも得点を奪ったのはDFの木村誠二とMFの川崎颯太であり、FW陣は1点も奪えませんでした。
第1節のU-23中国代表との試合でも、MFの松木玖生が得点を奪っていて、3試合でFWの得点が1点もないわけです。
準々決勝の相手は開催国のU-23UAEカタール代表、パリオリンピックに出場できない可能性も
深刻な決定力不足に陥っているU-23日本代表ですが、韓国に敗れ2位通過となったことで、準々決勝は開催国のU-23カタール代表との試合となりました。
グループステージを2勝1分で1位突破したカタールは、開催国でもありますし、単純に戦力としてもかなり充実しています。
DF陣や中盤に関しては対等もしくは日本有利ともいえますが、FW陣に関しては圧倒的に日本が不利だと考えられます。
日本はこのアジアカップに期待の点取り屋であるボルシアMG所属の福田師王を招集していません。
(招集しようとはしたものの、ボルシアMG側が拒否した可能性が高い)
サッカーは得点を奪うスポーツであるため、その可能性が一番高いCFが優秀でなければ、チームが勝利する確率は低くなってしまいます。
現在のU-23日本代表はまさしくその部分が欠如しているわけで、U-23カタール代表との試合でも2得点以上を奪えるイメージは残念ながらありません。
そういった意味では、しっかりとした守備でカタールの攻撃をシャットアウトしながらも、なんとかワンチャンスをものにするといったスタンスで臨んだ方が良いかもしれません。
7大会連続でオリンピック出場をしてきた日本
日本のオリンピック世代では、7大会連続でオリンピック出場を果たしています。
しかし、今回は次戦のカタール代表との試合に敗戦すれば出場を逃すという状態であり、もしも勝利したとしても準決勝で敗れて4位だった場合はギニアと大陸間プレーオフを行なわなければなりません。
楽観視できない状態であるわけですが、もしもオリンピック不出場ともなれば多くのサッカーファンに「日本サッカー界の停滞」といったイメージを持たれてしまいます。
ただでさえA代表のアジアカップ早期敗退によってサッカー熱が冷めてきている状態であるため、ここでオリンピック出場を逃せば日本サッカー界にとって大きなダメージとなるでしょう。
福田師王や久保建英(他にもチェイス・アンリや福井太智、斉藤光毅、三戸舜介、鈴木唯人、鈴木彩艶)といった本来主力となるべき選手は残念ながらいません。
U-23日本代表は、招集された現在の戦力でなんとか出場権を獲得しなければなりません。
そうした意味では、日本サッカー界の命運を分ける非常に重要な1週間となるといえるでしょう。
まとめ
今回は、「パリオリンピックに出場できない可能性が高まったU-23日本代表」について解説してきました。
U-23韓国代表に敗れてグループ2位通過となったU-23日本代表ですが、準々決勝の相手は開催国のU-23カタール代表となりました。
非常に厳しい相手ですが、なんとしてでも勝利を掴み準決勝に進出してもらいたいものです。
果たして結果が出せていないFW陣は得点を奪うことができるのか、そのプレーに注目しましょう。
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